ハンフリー・ボガードは、伝説通りカッコ良かった。
1942年の映画だから、2022年の現在80年前の映画??
え?3回くらい検算してしまいました。
本当に??
ヴィンテージを通り越し、もうすぐアンティークになろうかという作品なんですね。
しかし、しかし、侮れないのですよ。さすが長きに生き残る名作です。
ストーリーは戦時下の恋愛映画。
「君の瞳に乾杯」の名セリフの映画でもあります。
主演のハンフリー・ボガードは往年のイケメン、銀幕スター。
ストーリー中もスマートで色気もありハンサムなのですが、彼の魅力が一番輝くのは映画のラスト。
ラストの彼の笑顔に「なんていい男なんだ」と、撃ち抜かれてしまうのですよね。
彼は主役でヒーローなのですが、愛しい女性を彼女の幸福の為に手放してしまう「フラれ男」。
「フラれ男」なのですが、最後の彼の笑顔は晴れ晴れと爽やかで。
よくある恋愛ものでは、ヒロインと結ばれない相手役はただの咬ませ犬。
主役はやはり結ばれるヒーローとヒロイン。
ヒーローより魅力的なのでは?と思えるようなキャラクターであろうと所詮脇役、立ち去る恋しい人の背中を切なげに見送るしかないのです。
とこらが、この映画では、その「フラれ男」が主役に。
自ら手放す愛を選択する大人の素敵さが、そこに主題として描かれるのです。
80年前の「新鮮な」ラブストーリー。
お時間のある午後にでも、いかがでしょうか。